記憶域
曲に染みついた記憶ってすごい。一瞬にしてあの時の気持ちになる。
今、2年前のコロナ始まりの頃と同じ稽古場で隣りに同じ人がいて同じ歌を歌っている。
あの時はマスクをして歌を歌う?嘘でしょ⁉︎って思った。そこから嘘でしょ?の連続で、究極は舞台セットも組まれて明日楽屋入りという時に中止になった。
稽古が始まる前、ひとりで予習してた時は記憶喪失並みにどこのパートを歌ってたかも思い出せなかったのに、稽古場に行ってみんなで歌い始めたら、あの時の気持ちが渦になって蘇った。
人間の記憶域って不思議だ。
そんなちょっとマイナーにさせられる気分もあるけれど、新しいメンバーもいて、その気分を塗り替えてくれる。
前回の子役たちの背が伸びて成長しているのをみると、何故かホッとする。すぐその後にあぁ目にはそんなに見えてないかもだけど、自分は年齢が上がってフィフティを跨いでしまったって思ったけど。
世の中がどうだからってぐずぐずしていられない。時間は進む。
後に振り返る今を、あの曲たちの記憶を上書きして刻んでいく。
何が起こるかは分からないけど、私の中の、何度でも踏んばれる元気が枯れませんように。曲の記憶をその源泉にして。
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